石川県白山市内の北陸自動車道を時速190キロで走行したとして、道路交通法違反の罪に問われた72歳の男性被告。
その初公判が2026年8月24日、金沢地方裁判所で開かれました。
起訴状によると、被告は2026年3月、白山市内の北陸自動車道下り線を走行した際、法定の最高速度を90キロ上回る時速190キロで車を運転したとされています。
ところが初公判で、被告は「無罪です」と起訴内容を否認。
弁護側もスピード違反そのものがなかったとして無罪を主張しました。
一方、検察側は実況見分の結果などから、現場に設置された自動取締り装置の信用性に問題はなかったとしています。
「時速190キロ」という数字だけでも驚く今回の裁判ですが、注目したいのは速度だけではありません。
被告がなぜ無罪を主張しているのか。
そして、一般に「オービス」と呼ばれる自動取締り装置による速度測定が裁判でどのように評価されるのか。
当記事では、報道されている内容と道路交通法をもとに、今回の裁判のポイントを整理します。
北陸道を時速190キロで走行したとして72歳男性を起訴
今回、道路交通法違反の罪に問われているのは、金沢市に住む72歳の男性被告です。
報道によると、被告は2026年3月、石川県白山市内の北陸自動車道下り線を車で走行していました。
起訴状では、その際の速度が時速190キロに達していたとされています。
さらに、現場における法定の最高速度を時速90キロ上回っていたというのが検察側の主張です。
時速190キロと聞くと、それだけで速度違反が確定しているように感じる人もいるかもしれません。
しかし、ここで注意したいのは、時速190キロで走行したという内容はあくまで起訴状に記載された事実として報じられているものだという点です。
今回、被告側は速度違反自体を否定しています。
そのため、「被告が時速190キロで走った」と断定するのではなく、「時速190キロで走行したとして起訴されている」と区別して考える必要がありそうです。
裁判では、検察側が起訴した内容をどのような証拠によって立証していくのかがポイントになります。

72歳被告は「無罪です」と起訴内容を否認
2026年8月24日に金沢地裁で開かれた初公判。
被告は起訴内容について、「無罪です」と述べ、否認しました。
弁護側も、そもそもスピード違反はなかったとして無罪を主張しています。
つまり今回の裁判は、「速度超過はしたが190キロではなかった」といった単純な速度の程度だけが争われているわけではありません。
報道内容を見る限り、速度違反そのものがあったのかどうかが争われる構図になっています。
一方、検察側は被告について、過去にも速度超過などの前科・前歴があることを指摘したと報じられています。
ただし、過去の違反歴と、今回起訴されている速度違反が実際にあったかどうかは分けて考える必要があります。
今回の事件について有罪か無罪かを判断するうえでは、今回の走行について提出される証拠が重要になります。
そこで大きなポイントとなりそうなのが、現場の自動取締り装置による速度測定です。

検察側は自動取締り装置の信用性に問題なしと主張
今回の裁判で注目されるのが、速度違反を記録したとされる自動取締り装置の信用性です。
速度違反を自動的に取り締まる装置は、一般的に「オービス」と呼ばれることがあります。
報道によると、検察側は実況見分の結果、現場の自動取締り装置の信用性に問題はなかったとしています。
一方で、被告側は速度違反そのものを否定して無罪を主張しています。
この両者の主張を整理すると、
・検察側:自動取締り装置などを根拠として速度違反があったと主張
・弁護側:スピード違反そのものがなかったとして無罪を主張
という対立構造が見えてきます。
ただし、ここで「オービスが190キロと記録したのだから有罪」と結論付けることはできません。
裁判では、検察側が提出する証拠について、測定や記録が適切だったのか、それを今回の被告による速度違反の証拠としてどのように評価するのかなどが審理されることになります。
逆に、被告が無罪を主張しているからといって、直ちに自動取締り装置の故障や誤測定があったと判断することもできません。
記事執筆段階で報道されているのは、検察側が装置の信用性に問題はなかったと主張していることと、被告側が速度違反を否定していることです。
今後の公判で、双方がどのような証拠や主張を示すのかが注目されます。

高速道路の最高速度は法律上どう決まっている?
今回の事件を理解するうえで知っておきたいのが、そもそも日本の道路における「最高速度」がどのように決められているのかという点です。
道路交通法第22条第1項では、車両の最高速度について、道路標識などによって最高速度が指定されている道路では指定された最高速度を超えて走行してはならないと定めています。
道路標識などによる指定がない場合には、政令で定められた最高速度が適用されます。
つまり、高速道路だから一律に同じ最高速度になるとは限りません。
道路や区間、車両の種類などによって適用される最高速度を確認する必要があります。
今回の事件については、起訴状で「法定の最高速度を90キロ超過する時速190キロ」で運転したとされていることが報じられています。
仮に裁判でこの速度超過が認定されれば、道路交通法上の最高速度規制との関係が問題になります。
一方、被告側は速度違反自体を否認しています。
したがって今回の裁判では、単に「高速道路で何キロまで出せるのか」という法律上の問題だけでなく、実際に被告車両がどの程度の速度で走行していたのかを証拠によって認定できるかが重要になりそうです。
今回の裁判で注目される3つのポイント
今回の北陸道の速度違反裁判では、今後どのような点に注目すればよいのでしょうか。
大きく3つに整理できます。
1.本当に時速190キロで走行していたのか
最大のポイントは、当然ながら被告が実際に時速190キロで走行していたのかという点です。
検察側は時速190キロで走行したとして起訴していますが、被告は無罪を主張し、弁護側もスピード違反はなかったとしています。
双方の主張が対立している以上、裁判所が証拠をどのように評価するのかが重要です。
2.自動取締り装置の測定結果は信用できるのか
2つ目は、自動取締り装置の信用性です。
検察側は実況見分の結果、現場の自動取締り装置について信用性に問題はなかったとしています。
今回の公判では、装置による記録を含め、検察側がどのような証拠を提示し、それに対して弁護側がどのように反論するのかが注目されます。
3.裁判所は検察側と弁護側の主張をどう評価するのか
そして3つ目が、最終的な裁判所の証拠評価です。
ニュースの見出しだけを見ると「190キロ」という数字のインパクトが強く、すでに速度違反が確定しているように感じるかもしれません。
しかし、記事執筆時点では被告は起訴され、裁判が始まった段階です。
被告側は無罪を主張しており、裁判所による有罪・無罪の判断はまだ示されていません。
「自動取締り装置の記録があるとされているから有罪」「被告が否認したから無罪」と単純に判断するのではなく、公判で示される証拠と双方の主張を裁判所がどう評価するのかを見る必要があります。

まとめ
今回の事件では、金沢市の72歳の男性被告が、2026年3月に石川県白山市内の北陸自動車道下り線を時速190キロで走行したとして、道路交通法違反の罪に問われています。
起訴状では最高速度を90キロ超過したとされていますが、8月24日に金沢地裁で開かれた初公判で被告は「無罪です」と起訴内容を否認。
弁護側もスピード違反はなかったとして無罪を主張しました。
これに対して検察側は、実況見分の結果、現場の自動取締り装置の信用性に問題はなかったとしています。
道路交通法第22条は、道路標識などで最高速度が指定されている道路では、その最高速度を超えて進行してはならないと定めています。
今回の裁判で注目したいのは、単に「190キロ」という速度の大きさだけではありません。
本当に時速190キロで走行していたのか。自動取締り装置による測定・記録はどのように評価されるのか。
そして、検察側は速度違反を証拠によって立証できるのか。
これらが今後の公判を見るうえで重要なポイントとなります。
記事執筆時点では有罪・無罪の判断は出ていないため、被告が時速190キロで走行したと断定せず、今後の金沢地裁での審理を見守る必要があります。
※記事内の画像にはイメージが含まれています。

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